広島の原爆投下後に降った「黒い雨」に遭った人の救済対象を広げた新基準に基づいて広島県、広島市に被爆者健康手帳を申請した人のうち、却下された住民らが、却下処分の取り消しを求めて広島地裁に集団提訴する方針を固めた。関係者によると、早ければ4月下旬にも提訴する。黒い雨の新基準をめぐる集団訴訟は初めてとなる。
昨年4月に適用された新基準は、黒い雨に遭ったと確認できる▽11類型の病気のどれかにかかっているか白内障の手術歴がある、の二つの要件を満たせば被爆者と認めている。
県と市には、これまで約4300件の申請があり、約3400件で認められたが、約110件は却下。うち約40件は黒い雨に遭ったと確認できないという理由だった。関係者によると、黒い雨が降ったとされる区域の外にいたなどと判断された複数の住民が、提訴を検討しているという。(興野優平、戸田和敬、黒田陸離)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル