金沢大学が3月末に廃寮とする方針を定めている学生寮をめぐり、大学が退寮に従わない学生に対し、処分の可能性を示す通知を送っていた。寮生は「現在の寮生が卒業するまで延期を」と求めているが、大学側は強硬姿勢を崩していない。
「退去しない場合には、何らかの不利益処分がなされる可能性があります」
2022年11月28日、男子寮の「泉学(せんがく)寮」(金沢市野町5丁目)の寮生に1通のメールが届いた。文書の差出人は、金沢大学の森本章治・副学長。
受け取った4回生の冨樫洋乃輔さん(22)は「処分までちらつかせるなんて」。スマホをもつ手が、怒りに震えたという。
金沢大が今年度末に廃寮の方針を示しているのは、1965年築の泉学寮と64年築の女子寮の「白梅(はくばい)寮」(同市泉野町2丁目)。いずれも寮生が主体となって寮の運営をしてきた実質的な自治寮だ。
寮費はともに月700円と格安で、経済的に余裕のない県外学生らのよりどころになっていたが、大学は19年に廃寮を決定した。
廃寮後の対応として、大学側…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル