持ち帰りとウソつき店内で…『詐欺』の恐れも 消費増税前に知っておきたい法律のアレコレ
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10月1日に迫った消費増税…。
女性:
「気にしてますよ!貧乏人泣かせ!弱いもの泣かせ!」
女性の夫:
「(10%の方が)計算はしやすいけどな」
そんな中、国は消費の急激な落ち込みを防ごうと様々な制度を導入します。しかしこれらは、正しく活用しなければ法律のトラブルになりかねないんです。
その一つ「軽減税率」は、消費税が10%に引き上げられた後も、外食や酒を除く飲食料品などは8%のまま据え置かれる制度。
店で買った商品を店内でそのまま食べた場合、消費税は10%になる一方、持ち帰りにすれば8%に…。つまり、同じものを購入しても“食べる場所”によって税率が変わってしまうんです。
もし「持ち帰り」と嘘をついて「店内」で食べていたら罪になるんでしょうか?
女性:
「バレたらね。黙っとたら?私黙ってるわ。『8%にしといて』て言うかもしれへん(笑)」
男性:
「嘘つかないつもりだったのに(気が変わって)嘘ついちゃったっていう時に、自分の中で罪悪感が生まれるけど、2%分、レジの隣にある募金箱にちょっとだけ入れようかなと思います」
別の男性:
「(Q.テイクアウトって嘘ついたら?)もうええんちゃうん?黙認じゃない?いちいち調べてるわけでもないし」
果たして法律ではどうジャッジされるのでしょうか?さらに、増税前に知っておきたい消費税の法律について菊地幸夫弁護士に伺います。
菊地弁護士:
「持ち帰るとウソをついて店内で食べると、詐欺の恐れもあります。お店に本来10%で払わなければいけないのに、2%分ごまかしちゃうということですから。
また、ハッキリわかったり、あるいは大勢でやったりなどという場合には、店の判断でもう一回会計のやり直しもしなきゃいけないんじゃないですか?というようなことも国税庁は指摘しています。やっぱり税金ですからね」
Q.店がウソをついている人を見つけた時、絶対に2%分支払わせないといけないというわけではないんですよね?
菊地弁護士:
「それをやらないと懲役だとか、そういうことまではないんです」
Q.一方で、消費増税に関してはお店側に求められる法律もあります。還元セールなどをする場合に禁止されていることがあるんですね?
菊地弁護士:
「まず、お店は経営者の判断で商品価格は自由に決められます。しかし、消費税転嫁対策特別措置法という法律がありまして、消費税を税金として払わなくていいかのような行動は慎んでください、とされています。
この2つの原則から考え、例えば『10%還元セール』と銘打ったものは、経営者による商品価格の決定の範囲内だろうということになっています。
一方で『消費税還元セール』と言ってしまうと、何となく消費税を払わなくてもいいんじゃないか、戻してもらえると思われるのではないかということで、控えてくださいとされています。明らかに消費税を払わないようなことが明確だという場合、ダメになるんですね。
『消費税分は勉強させていただきます』などというものも、消費税をタダにすると誤解される恐れがあるため、同じ扱いです。しかし『10%還元セール』であれば、“明らかに明確”とまではちょっと言い切れません。お店の方は参考にしていただければと思います」
(関西テレビ9月25日放送『報道ランナー』内「そこが聞きたい!菊地の法律ジャッジより)
Source : 国内 – Yahoo!ニュース