松浦祥子
大阪府、市が誘致を目指すカジノを含む統合型リゾート(IR)を巡り、市民ら10人が3日、事業予定者に貸し出す市有地の賃料が「安すぎて違法」として、市を相手取り、賃貸借契約の差し止めを求める訴訟を大阪地裁に起こした。
訴状によると、IRの予定地は大阪湾の人工島「夢洲」の市有地約49ヘクタールで、35年間の賃貸借契約。賃料は年約25億円で、1平方メートルあたり月額428円となる。市は賃料算定のための不動産鑑定で、業者に対しIR事業について考慮しないよう依頼していた。
原告側は「(IRの利益が考慮されておらず)賃料は著しく廉価で、適正な貸し付けを義務づけた地方自治法違反だ」と主張。原告の荒田功さん(66)は会見で「市民の財産が不当に安く、35年も貸し出されるのは大問題だ」と述べた。
市側は「訴状が届いていないのでコメントを控える」としている。(松浦祥子)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル