隊員10人が乗る陸上自衛隊のヘリコプターが6日に消息を絶った沖縄・宮古島周辺の海域で、第11管区海上保安本部(那覇市)の巡視船が7日にかけて複数の漂流物を発見した。このうち、緊急脱出時に使う「浮舟」の製造番号が、消息を絶ったヘリが搭載していたものと一致した。10人の安否については7日午前11時時点では不明のままだ。
防衛省によると、海保が発見した漂流物は、「陸上自衛隊」と記された機体側面のスライドドアや機体前部とみられる部品、ローターのブレードのようなもののほか、脱出時に展開して乗り込む浮舟と呼ばれるボートなど。浮舟は事故機が搭載していたものと確認されたが、展開されておらず未使用だった。
防衛省はこの日、レーダーから事故機の機影が消えた地点を修正した。事故当日の6日は宮古島の北にある池間島東側の沿岸付近だとしていたが、複数のレーダー情報や漂流物の発見状況などから、池間島から南西に離れた場所を消失地点としたという。捜索活動への影響はなかったとしている。
防衛省によると、事故機は飛行50時間ごとに行う点検を3月20~28日に実施。点検後の確認飛行も済ませていたという。陸自は事故を受け、40機保有している同型のヘリの飛行を見合わせている。
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル