人口の23・5%、312万人が65歳以上の高齢者である東京。東京都の試算では、2040年の高齢化率は27・8%となる。中でも多摩地域の自治体は大半が30%を超え、23区でも急速に高齢化が進む地域がある。「高齢者福祉」の重みが一層増すなか、住民のニーズをくんだ持続可能な取り組みができるか。自治体の手腕が問われる。
「きょうは5千歩を超えた」。東京都八王子市の都営団地に妻と暮らす桑原一治さん(78)は、自宅から往復30分ほどの公園までの散歩を終えると、スマホに入った市の介護予防アプリ「てくポ」で歩数を確かめた。「両ひざが痛くて車イスも覚悟した2年前からは考えられない」と笑顔を見せた。
医者に「手術が必要」と言われ、運動不足を痛感し、細々と筋肉を鍛える運動を始めた。少しずつ歩ける距離が上がってきた昨年秋、市の担当者から「てくポ」を教えられた。
歩数に応じて買い物に使えるポイントも
登録すると、毎日の歩数計測…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル