富永鈴香 原田達矢
京都有数の観光名所・嵐山。渡月橋(とげつきょう)が見渡せる公園のど真ん中に、廃虚のような小屋が建っている。小屋の中は雑草が生い茂る。地元住民の男性は「嵐山のあんな良い場所に放置されているなんて」と怒る。
幅16メートル、奥行き6メートル、高さ4メートルのこの小屋、本来は「鵜(う)」のすみかになるはずだった。渡月橋近くの桂川では毎年夏、屋形船を運航する株式会社「嵐山通船(つうせん)」が、鵜を使って川魚を捕る鵜飼(うか)いをする。だが、建設工事は完成間近にストップした。
なぜ小屋が建設されることになったのか。きっかけは鵜の大量死だった。
関係者などによると、201…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル