家事・育児を「もっとやってほしい」母親は7割超で、もっと「参加したい」父親も6割超――。そんな現状が、東京都の調査で判明した。一見、望みは一致しているように見える。では、父親の育児参加を阻むものは何なのか。別の質問への回答から、様々な事情が浮かんできた。
都は4月末、子育て状況や生活実態を調べる2022年度の基礎調査「東京の子供と家庭」の結果(速報)を公表した。1984年度から5年ごとに実施しており、今回は子どもがいる6千世帯1万800人が対象。3013世帯5202人から回答を得た。
現状の家事・育児分担は、父母ともに「父2:母8」と答えた割合が最高だった。ただ、理想の分担を尋ねると、父の41・4%、母の35・8%が「自分5:配偶者5」と答えた。
家事・育児について、母の71・5%は「配偶者にもっとやってほしい」、父の63・2%が「もっとやりたい」と回答した。
父に「どうすればもっと参加できるか」(複数回答可)を尋ねると、「勤務時間を短縮できれば」が61・4%で最も高かった。母に「どうすればもっと参加してもらえるか」(同)聞くと、「配偶者自身の意識が変われば」との回答が52・0%で最高だった。「配偶者の勤務時間が短縮できれば」は46・3%。母側が父に、「意識の変化」も求めていることがうかがえる。
また、「子育てのために勤務…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル