根本匠厚生労働相は4日の閣議後記者会見で、川崎市の20人殺傷事件や元農林水産事務次官が長男(44)を殺害したとされる事件について、「事実関係が明らかではないが、安易にひきこもりなどと結び付けるのは慎むべきだ」と述べた。川崎市の事件直後に自殺した容疑者(51)と、元農水次官の長男はいずれも、ひきこもり傾向にあったと報じられている。
根本氏は「ひきこもりの状態にある人への対策としては、個人の状況に寄り添い、きめ細かく支援しながら、社会とのつながりを回復していくことが重要」と強調。本人や家族に、都道府県などのひきこもり地域支援センターや地域の自立支援窓口などに相談してほしいと呼びかけた。
根本氏は、80代の親とひきこもる50代の子が同居する「8050(はちまるごーまる)問題」にも言及し、「社会的孤立や家庭での様々な問題が複合化、複雑化している」と指摘。包括的な相談体制の構築や、自ら声を上げるのが難しい人や家庭に気づき、相談につなげられる地域づくりを進める考えを示した。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル