主要7カ国首脳会議(G7サミット)が19日、被爆地・広島で始まった。7カ国の首脳がそろって平和記念資料館(原爆資料館)を訪れるなど歴史的な一日となった。もう一つの被爆地・長崎の被爆者からは、原爆資料館の訪問や被爆者との対話を評価する一方、核軍縮の具体的な成果を求める声があがった。
「78年経ってやっと(G7の)核保有国がそろって資料館を見て、献花をした。これだけで意義がある」。長崎原爆被災者協議会(被災協)の田中重光会長(82)は感慨深げに語った。
田中さんは4歳の時、爆心地から6キロ離れた時津村(現・時津町)で被爆した。けがはせず、被爆者という実感はなかったが、運動器機能障害と診断されたことをきっかけに、39歳で被爆者健康手帳を取得。40年以上にわたり被爆者運動に打ち込んできた。
田中さんは評価する一方、複雑な思いを抱える。同じ被爆地である広島との「差」を感じるからだ。
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル