神奈川県平塚市内の私立認可保育園で2017年に起きた1歳女児の死亡について、市が設置した有識者による検証委員会(委員長=小沼肇・小田原短大名誉学長)が報告書をまとめた。女児の死亡をめぐっては、保育を担当していた保育士が21年に傷害致死容疑で逮捕・起訴されているものの、公判前の段階で、検証委では「偶発的な発生」と、「故意」の二つの要因に分けて再発防止策を提言する異例の内容となった。
市が22日に発表した報告書によると、発生は17年4月27日の昼寝の時間帯。寝るのに時間がかかる園児5人を別の部屋に移動させ、保育士と看護師が2人で寝かしつけた際、ミルクが足りなくなって看護師が数分間その場を離れた。戻った看護師とその場に残っていた保育士が、女児が顔面蒼白(そうはく)なのに気付き、119番通報。女児は搬送先の病院で死亡が確認された。死因は「頭部打撲及び頭蓋骨(ずがいこつ)骨折による外傷性くも膜下出血の疑い」という。
報告書では「偶発的」な要因として、女児の落下などが考えられるとし、保育室の床材の再検討などを提言。また、保育士の「故意」だった場合については、保育者を1人にしない体制の検討や防犯カメラの設置などをあげた。
検証結果を受け、市は「乳幼…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル