ニュース番組「news zero」にキャスターとして出演する、ジャニーズ事務所所属の櫻井翔さんが5日の放送で、事務所の創業者、ジャニー喜多川氏(2019年に死去)による所属タレントへの性加害疑惑をめぐり、時折言葉を詰まらせながら、約2分間、思いを語った。
性被害を受けたと告白した元ジャニーズJr.の3人が児童虐待防止法の改正を求める署名を各政党に提出したニュースの後、「ジャニーズ事務所は、話したくない人の口を無理やり開かせることなく、しっかりとプライバシーを保護した上で、どのようなことが起こっていたのかを調査してほしい」「あらゆる性加害は絶対に許してはならない」などと述べた。
櫻井さんの発言は次の通り。
この件について自分の言葉でお伝えできればと思います。
今回の件ですが、私には二つの側面があると考えています。
一つは、いま問題の責任が問われている事務所に所属しているということ。そしてもう一つは、大きな意味では自分は被害者側に見られうる立場におかれているということです。
私にとってこの二つの側面をふまえますと、コメントすることは難しいと考えていました。
今もまだどの立場でどうお話しできるか難しいのですが、お伝えしたいことの一つは、臆測で傷つく人たちがいるということです。
かつて同じジャニーズJr.として同じ時間をともにしてきた大切な仲間の中には、すでにこの世界とは全く違うところで、新しい人生を歩んでいる人たちもたくさんいます。
そういう人たちも含めて、あらぬ臆測をよび、今回の問題の対象となってしまうことは何よりも避けなくてはいけない、避けたい。そこを考える中で、私自身発言すること自体が、また臆測を呼び、広げ、無関係な人々まで傷つけることにつながるのではないかということを恐れています。
ただ、だからこそ、ジャニーズ事務所は話したくない人の口を無理やり開かせることなく、しっかりとプライバシーを保護した上で、どのようなことが起こっていたのかを調査してほしい。そして、被害を訴える方々ならびに、本日提出した署名をした皆さんの思いを重く受け止め、二度と、このような不祥事が起こらない体制を整えなければならないと思います。
最後に、あらゆる性加害は絶対に許してはならないし、絶対に起こしてはならないと考えます。(足立菜摘、江戸川夏樹)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル