現金を賭けずにポーカーなどで遊べる「アミューズメントカジノ店」が増えている。風俗営業法上、ゲームセンターと同じような許可を得ている店がほとんどだが、5月には大阪で賭博場を開いた疑いで2店が摘発された。「グレーな店も多い」との指摘もあり、警察が注意を呼びかけている。
今月8日夜、大阪市内の歓楽街にあるアミューズメントカジノ約20店舗に府警が立ち入り検査に入った。警察官が配るチラシを見た店の関係者は驚いた。「多くの店がグレーかクロになってしまうのでは……」
チラシには、賭博や風俗営業法違反となり得る行為が列挙されていた。
「ゲームの勝敗や大会の順位に応じて、参加者が賞金などの得失を争う」「店内のトーナメント大会で、旅行券やゲーム機などを提供する」
この関係者によると、ポーカー大会の上位入賞者に店の割引券やポイントを配っている店は多い。数十万円を超える賞金を出す大会を開く店もあるという。
「店の競争が激しくなり、集客のために賞品を提供し、その価値もどんどん上がっている状態だった。今後は見直さざるを得ないだろう」
府警が立ち入り検査をしたきっかけは、二つのポーカー店を5月に摘発したことだった。経営者ら計10人を賭博開帳図利の疑いで逮捕。その中には「ポーカーの健全な普及」をめざすNPO法人「日本ポーカー協会」の理事(55)=当時=が含まれていた。さらに、客計11人も単純賭博容疑で逮捕された。
府警によると、店ではまず、客が1円当たり1~3点分のチップと現金を交換する。店は客がポーカーで獲得したチップに応じ、「ポーカー業界への支援」としてポーカー協会の銀行口座に現金を送金。さらに協会理事が手数料を差し引いた上で、「競技者への支援」の名目で客に現金を振り込んでいたという。
「利用客も注意しなければ、摘発対象となる恐れ」
2店は風営法でゲームセンタ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル