「きょうのビッグな発見。中学生が持ってきてくれました」
ゴカイ研究40年の鹿児島大名誉教授、佐藤正典さん(67)は4月22日、自ら企画した「野外実習」の成功を実感した。
底生生物(ベントス)と呼ばれる貝やゴカイ、ヨコエビなどを観察するのが目的。海底や干潟の泥にすみ、関心を集めることは少ないが、他の動物のエサになって生態系の底辺を支える重要な生き物たちだ。
場所は長崎県諫早市高来町の深海(ふかのみ)川河口から6キロほど東。国営諫早湾干拓事業で諫早湾を閉じた潮受け堤防のすぐ外側で、広大だった干潟の一部が残る。
佐藤さんにとって、諫早湾で行う久々の若者向け観察会だった。参加者は県内の高校生や中学生と、解説役の高校教師や元教師ら約15人。干潟を歩き回り、様々な「獲物」を見つけてきた。
「ビッグな発見」とは、参加…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル