2025年大阪・関西万博をめぐり、参加する国や地域が独自に建てるパビリオン建設で必要な申請が、大阪市に1件も提出されていないことがわかった。人手不足が深刻化する建設会社と契約が進まないことが背景にある。開幕までに工事が完了しない可能性があり、国や地元の関係者は対策を急いでいる。
万博には153カ国・地域が参加を表明。出展には、各国が費用を負担して独自のパビリオンを建てる「タイプA」▽日本国際博覧会協会(万博協会)が建てた施設を引き渡す「タイプB」▽建物の一部区画を貸す「タイプC」がある。
問題となっているのは万博の中心的な施設となるタイプA。万博協会は該当する国を公表していないが、建設計画を公表している中国やドイツ、オランダなど、約50カ国・地域が見込まれている。これらの国・地域は、建設会社と協議して基本設計をつくり、万博会場のある大阪市に建築基準法で定められる「仮設建築物許可」を申請する必要がある。
市計画調整局によると、市へ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル