「○○園駅」「××前駅」――。レジャー施設や学校名などランドマークの名前を冠した駅名なのに、その施設が閉鎖・リニューアルされても名称を変えないことが多い。なぜなのか。
「駅名は、そのままなんですか?」
豊島園駅(東京都練馬区)を運営する西武鉄道のもとには今春、こんな問い合わせが相次いだ。
1927年に武蔵野鉄道の豊島駅として開業。その前年に開園した遊園地「としまえん」(当時は練馬城址(じょうし)豊島園)に合わせるように、33年に改称された。以来、としまえんの最寄り駅として90年近く、親しまれてきた。
ところが、としまえんが2020年8月に閉園。その跡地に先月16日、ハリー・ポッターの世界観が味わえる新たなエンターテインメント施設が開業した。「ワーナーブラザース スタジオツアー東京 メイキング・オブ・ハリー・ポッター」だ。
豊島園駅も「変革」を迫られた。開業目前の5月、ハリポタの世界のように「魔法」を感じられるデザインをちりばめた新駅舎に全面リニューアルされた。ハリポタ仕様の特別電車も運行が始まった。
それなのに、駅の名前は変わらなかった。
駅名を守った理由は
西武鉄道によると、としまえ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル