当時11歳と7歳の小学生の体に、火を付けたお灸(きゅう)用のもぐさを直接置き、やけどをさせたとして、傷害の罪に問われた母親(43)と内縁関係の男(33)の判決が福岡地裁であった。男はしつけの一環だとしたが、細川英仁裁判官は「暴行」と認定し、「生涯傷痕が残る可能性があり、児童の人格形成に悪影響を与えることも危惧される」「繰り返し犯行に及んでいる点で悪質」などとして母親に懲役1年4カ月(求刑懲役2年6カ月)、男に懲役2年(求刑懲役3年6カ月)の実刑判決を言い渡した。
判決では、2人とも刑の最終盤の4カ月を執行猶予期間とし、保護観察処分とする判断も加えた。
判決によると、両被告は2023年4月7~18日、自宅などで複数回にわたり、児童2人の手や腹部にもぐさを直接置き、線香などで火をつけて、黒色壊死(えし)を伴う2度熱傷という全治1カ月の重いやけどを負わせた。
今回の事件の前、男はこの児童の1人に対する傷害罪で罰金刑を受けており、これを機に男と母親は児童相談所からの指導を受けていたが、判決では「不適切な養育が根本的に改まることはなかった」とされた。
母親と内縁の夫にも「お灸」の過去 判決「同情すべき事情だが…」
裁判で検察側は、両被告は児…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル