日本大学アメリカンフットボール部の学生寮(東京都中野区)から違法薬物が見つかった事件で、日大は8日、昨年11月に部員から「大麻と思われるものを吸った」という自己申告があったことを明らかにした。
同日、林真理子理事長や酒井健夫学長、沢田康広・副学長が記者会見を開いた。会見での酒井学長の説明によると、昨年10月29日に開かれたアメフト部の保護者会の後、保護者から大麻が使用されていないか調査するよう依頼があった。これを受け、部側は昨年10~11月、部員121人に対し聞き取り調査をしたが、大麻を使用した事実は確認できなかったという。
だが、11月下旬になってアメフト部の部員1人が指導陣に、「大麻と思われるものを7月ごろに吸った」と自己申告したという。
部は警察関係者に相談したが、本人からの申告のみで物的証拠がないことや、4カ月という期間が経過しており、吸ったものが大麻かどうか確認できないことから、警察から「事実の立証は困難」と回答があったという。
警察からの指導を受け、自己申告した本人に部の指導陣が口頭で厳重注意した。その後、監督から日大競技スポーツ部に報告があったという。警視庁の講師がアメフト部員に対し、薬物乱用防止講習会も開催した。
厳重注意処分を受けた学生と今回の事件で逮捕された学生が同一人物かどうかについて、日大は明らかにしなかった。
昨年の一連の問題について、林理事長は「最近知った」と明かした。元検事で競技スポーツ部を所管する沢田副学長にも、当時は報告がなかったという。沢田副学長は「どこで遮断されたのか意図的なのかわからないが、何らかの理由で伝わらなかったのは問題あるかもしれず、今後連絡体制をきちんと整えなければいけない」と話した。
現役理事「すぐ警察に届けるべきだった」
日本大学アメリカンフットボ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル