山口県上関町は18日、使用済み核燃料の中間貯蔵施設設置に向けた調査を受け入れる意向を中国電力に伝えた。この日の町議会臨時会で西哲夫町長が「行政報告」をおこない、議員10人が意見を表明したうえで、町長が結論を出した。どんな議論が交わされたのか。議会周辺でのできごとや関係者の動きとともに詳報する。
町長「住民説明尽くすよう要請する」
8月2日に中国電力から新たな地域振興策の要請について回答があった。使用済み燃料中間貯蔵施設の検討にあたって、調査を進めたいとのことだった。
国は原発活用を表明したが、新増設が不透明な状況に変わりはなく、福島第一原発事故後の12年間、町は急速に疲弊が進んでいる。
人口は年間約100人の減少が続き、高齢化率も約59%と中国5県で一番高い。毎年、財政調整基金などを取り崩しながらの予算編成で、住民支援策も近い将来できなくなり、住民へ負担をお願いすることが懸念される。
調査申し入れは、施設の設置を認めてほしいと言っているわけではない。調査に半年程度を要し、具体的な計画は改めて提示するということなので、住民説明会などで説明を尽くすよう要請する考えだ。
疲弊していく町の将来を思う…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル