学校の「アレ」は今(2) 腰洗い槽
1990年7月1日に放送されたアニメ「ちびまる子ちゃん プールびらき」。プール授業を前に、まる子たちは、震えながら冷たいシャワーを浴びる。水を掛け合ったり、滝修行を始めたり、髪を洗ったり。そんな児童の様子を描きつつ、キートン山田さんのナレーションが入る。
「シャワーの後は消毒である」
まる子たちは腰洗い槽へ。
「この消毒液の臭いをかぐと、プールの時間だなって思うよ」「今お尻のばい菌、死んでるかな?」
そんなまる子たちの会話は、当時小学4年生だった記者にとって日常そのものだった。
灼熱(しゃくねつ)の太陽で温まったプール。それに対して、日陰にある「腰洗い槽」。
「30秒はつかれよ~」と先生は言うものの、塩素が入ったただの冷水。まる子の同級生の藤木君じゃなくとも、唇が青くなる。ちなみに、この回で藤木君はタオルを腰洗い槽に落としてしまうのだが……。
「地獄」「極寒」「罰ゲーム」。そんな思い出を持つ人も多い「腰洗い槽」は今、多くの小中学校で使われていない。
水泳授業ボイコット 腰洗い槽の塩素が……
小中学生のころ、学校でよく使っていた「アレ」。まだあるのかな。今はどうなっているのかな。20~40代の記者たちが、懐かしみながら探ってみると…教育や社会の変化が見えてきました。
腰洗い槽は、プールに入る前…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル