沖縄・石垣島で、大規模なゴルフ場付きリゾート計画が進んでいる。予定地は、国特別天然記念物のカンムリワシが生息する生物多様性が極めて高いエリア。環境影響評価(アセスメント)の手続きは終わっているが、沖縄県が求めた調査や保全策に事業者が一部応じておらず、全国規模の環境保護団体が生物調査のやり直しや計画の見直しを求めている。
ゴルフ場、ホテル4棟、地下水700トンくみ上げも
計画では、森林や牧草地などが広がる島の南西部・前勢(まえせ)岳ふもとで、東京ドーム約27個分(約127ヘクタール)の区域に18ホールのゴルフ場と5~10階建てのホテル4棟、5階建てレジデンス2棟、戸建てビラ58棟の計519室を建設する。リゾート開発会社ユニマットプレシャス(東京)が2015年10月に発表し、17年1月から県条例に基づいて環境アセスの手続きを始めた。
予定地はカンムリワシの繁殖地である可能性が指摘されている。国内では石垣島と西表島だけで繁殖する絶滅危惧種で、種の保存法で捕獲や損傷が原則禁止される国内希少野生動植物種にも指定。石垣島での推定生息数は12年の環境省調査で約110羽。アセスの調査では営巣は未確認だが、予定地では13羽の生息が確認されている。
石垣島で計画されている大規模なゴルフリゾート。環境影響調査は終わり、行政の許認可が下りれば工事が始まる状況です。環境保護団体は懸念を示していますが、開発業者や自治体はどう受け止めているのでしょうか。取材しました。
専門家によると、島内では営…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル