2025年大阪・関西万博の海外パビリオンの建設手続きが進んでいない問題で、これまでに1カ国が自前で建てる「タイプA」のパビリオン建設を断念したことがわかった。日本国際博覧会協会(万博協会)が代わりに建てて引き渡す「タイプX」に変更する。ほか10カ国程度が「X」に関心を示しているという。
協会幹部が15日、記者団の取材に明らかにした。「A」は元々56を予定していたが、建設業界の人手不足などの影響で準備が難航。建設で必要な大阪市への許可申請は15日時点で1件もない。
協会は8月中旬、建設が遅れている国に対し、「X」への変更を提案。意向確認の期限を当初は8月末としていたが、期限までに変更を決めた国はなく、更に期限を2週間延長し、さらなる「X」への上積みをめざしていた。
ただ、期限を延長しても「A」からの変更は想定より上積みできていないのが現状だ。協会は24年春に「X」の建設に着手し、同年末までに引き渡す考えだが、変更作業の遅れが今後のスケジュールにも影響を及ぼす可能性がある。協会幹部は15日、記者団に「間に合わせてくれることを祈りたい、としか言えない」と述べた。(箱谷真司、野平悠一)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル