佐藤常敬
福井県議会事務局が議員に貸与し、引退や落選時などに返却された14金製の議員バッジについて、事務局が保管している69個のうち、一部が金めっきのレプリカだったことが26日、分かった。普段からレプリカを使用している議員も一部におり、誤って返還された可能性が高いという。
事務局によると、14金製のバッジは初当選の新人議員に貸与されるという。議員辞職や任期満了による引退、死去した時などに返却してもらうルールになっている。今年4月の統一地方選後に購入した際は、1個あたり7万1500円(税込み)だったという。バッジの後ろには「14K」という刻印がある。
金の価格高騰を受け、報道機関から問い合わせがあり、8月に事務局が調べたところ、保管する69個のうち、11個が金めっきのレプリカだったことが分かった。
一部の議員は、紛失や汚れるのを気にして、レプリカを互助会で購入して着用しており、それを誤って返却したと見ている。レプリカの価格は、「本物」と比べ20分の1程度の3850円(税込み)。
事務局は11個のうち、身元が判明した6人に「本物」の返却を求めたが、5人は「本物を紛失した」、1人は「再度、探してみる」との回答があったという。残る5個は誰が使っていたものか分からないという。
事務局の松本伸江次長は「管理体制に不備があった。そもそも14金製である必要があるのかを含め、買い取り方式など検討していきたい」と話した。(佐藤常敬)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル