警察庁は28日、大手警備会社「セコム」に勤める40代の男性を10月1日からサイバー警察局の幹部として採用すると発表した。階級は警視正。サイバー捜査課のサイバー捜査分析官として情報の収集や分析にあたるほか、サイバー特別捜査隊の捜査にも従事する。
官民人事交流の一環で、男性は出向の形になる。男性は昨年3月までの4年間、警察庁の情報技術犯罪対策課に技官として勤務しており、今回の任期は2年間。2度目の採用は初めてで、民間に戻って得た最新の知見を、深刻化するサイバー犯罪への対処に生かしてもらう狙いがあるという。
男性は、セコムでサイバー攻撃の痕跡データの分析などにあたっており、警察庁への出向を希望したという。民間からの幹部としての受け入れも警察庁で初で、担当者は「都道府県警の指導も担ってもらう」と話す。
官民人事交流は、国の公募に民間が応募する仕組みで、警察庁は2015年に採用を始めた。今回の男性を含めこれまで18人を採用し、うち10人がサイバー警察局という。(板倉大地)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル