東京都足立区の「源証寺(げんしょうじ)」の地下納骨堂に多数の練炭を置き、住職の大谷忍昌さん(当時70)を一酸化炭素中毒にさせて殺害したとして、警視庁は7日、千葉県鎌ケ谷市の石材販売会社代表の男と役員の女を殺人と建造物侵入の容疑で逮捕した。
地下室のような納骨堂内に28個の練炭が敷き詰められていた事件。その前日の夜には、不審な人物が付近の防犯カメラに映っていた。
7月23日朝、源証寺の近くに住む80代の女性は散歩中、救急車とパトカー、消防車が次々と源証寺に向かっていくのを見た。同日午前8時半ごろ、消防には寺側から119番通報が寄せられていた。
日暮里・舎人ライナー「舎人駅」から西に500メートル余り離れた、普段は静かな住宅街。女性が急いで寺に向かうと、地下納骨堂の上部の穴から、救急隊員が男性を引き上げ、心臓マッサージをしていた。丸刈りで半袖半ズボン姿。住職の大谷さんとすぐにわかった。
納骨堂は寺の敷地内にある。地下室のような構造で、内部は幅3~4メートル、奥行き約4メートル、高さ約2メートル。その上は土や草木で覆われている。出入りには、上部の扉付きの穴から延びたはしごが使われていた。
女性は当初、火事だと思っていた。その後、救急隊員が20個以上の練炭を穴から取り出すのが見えた。練炭から煙が出ていた。なぜ地下の納骨堂で、と不思議に思ったという。
「住職は1時間前まで元気だった」
女性は大谷さんと、散歩の時な…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル