秋田県由利本荘市の無職斎藤真一さん(66)方で9日、真一さんら3人の遺体が見つかった火災で、出火元の民家に隣接する別棟で倒れていた真一さんと長男の会社員孝彦さん(38)の頭部に複数の打撃痕があり、骨が折れていたことが、捜査関係者への取材でわかった。県警は何者かが強い殺意を持って、2人の頭を繰り返し殴った事件の可能性があるとみて調べている。
県警によると、真一さんと孝彦さん親子は別棟の空き家1階の廊下で倒れていた。司法解剖の結果、2人の頭部には外傷が数カ所あり、骨が折れ、出血していた。鈍器状のもので殴られ、死亡した可能性が高いという。
真一さん方の2階で見つかった遺体は男性で、無職の次男(35)の自室近くで倒れていた。司法解剖の結果、首の動脈が切れたことによる失血死で、上半身の一部が焼けていたことも判明した。県警は、この遺体が連絡が取れていない次男とみて確認を進めている。
一家は5人家族で、妻と四男は8日午前、市内の親類宅に外出。その際、亡くなった3人に変わった様子はなかったという。
県警は11日から、出火元の真一さん方で現場検証を始めた。真一さんと孝彦さんが殴られた際に使われたとみられる凶器類を特定できておらず、出火原因とともに詳しく調べている。(室矢英樹、阿部浩明)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル