佐賀県と長崎県の県境にある伊万里湾から、壱岐水道や東シナ海へつながる湾口部に浮かぶ鷹島(長崎県松浦市)。人口1800人ほどの小さな島は約750年前、2度にわたってモンゴル帝国の襲来を受けた、「元寇(げんこう)」の終焉(しゅうえん)の地として知られる。穏やかな海の底に、今も元軍の沈没船が眠っている。
「元寇の歴史とロマンを語る ようこそ鷹島へ」。佐賀県唐津市から斜張橋「鷹島肥前大橋」を渡ると、大きな看板が目に入ってきた。
田畑を越え、くねった道を進むと、青々とした海が広がる。この沖合に約750年前、約14万人のモンゴル兵を乗せた約4400隻もの船が襲来した。湾を埋め尽くす船には、色鮮やかな旗がはためいていたかもしれない。「なかなかイメージが湧きづらいですよね」。松浦市教委文化財課の内野義(ただし)課長は言う。
2回目の襲来となる1281…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル