難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)の女性患者(当時51)の依頼で薬物を投与して殺害したとして、嘱託殺人などの罪に問われた山本直樹被告(46)=医師免許取り消し=の公判が17日、京都地裁で結審した。検察側は「選民思想を持つ共犯者と協調し、医療知識を悪用してゲーム感覚で犯罪を遂げた」と述べ、懲役6年を求刑した。弁護側は「事前に計画を知らされていなかった」と反論し、ともに同罪などで起訴された知人の医師、大久保愉一(よしかず)被告(45)の単独犯行で、無罪だと主張した。
検察側は論告で、大久保被告が山本被告に対し、難病患者のいるマンションに行くことをメールで伝え、捜査機関に発覚せずに殺害する手口などを記した「マニュアル」も共有していたとし、「共謀を強く推認できる」と指摘した。
2019年11月の事件前に交わされたメールでは、山本被告の口座に報酬130万円が振り込まれるとも記され、山本被告が「見張り役として犯行に誘われていると当然理解していた」とも述べた。
犯行当日は両被告で京都市の…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル