「恒心(こうしん)教」と称する人たちが拠点とする匿名の掲示板に、企業や組織から流出したとみられる個人情報が大量に掲載されており、企業や組織側への取材で少なくとも計113万件が確認された。情報は企業のサイトがハッキングされるなどして流出したとみられる。
「恒心教」関連の掲示板には個人情報のほか、企業や組織のサーバーをハッキングし、サイバー攻撃の踏み台にする手口に関する情報も多数投稿されていた。これらが悪用され、昨夏、奈良県警に大量の脅迫メールが送り付けられていたことが分かった。
奈良県警の捜査関係者によると、昨年8月29日夜から翌日未明にかけ、電話での通報が困難な人向けの「メール110番」の公開されたアドレスに、「9月2日に県警本部を爆破する」などと書かれた脅迫メールが送り付けられた。メールは約4万通に及んだ。
県警がメールの発信元を調べたところ、ある風俗店のサーバーだった。事件の数時間前、「恒心教」の掲示板にこのサーバーを乗っ取る手口が投稿されていたことが判明した。サーバーの解析などから、この情報をもとにサイバー攻撃が行われたと県警はみている。
奈良県警に脅迫メールが送りつけられた同じ日、兵庫県明石市の泉房穂市長(当時)を脅迫する内容のメールが、このサーバーから送信された痕跡も見つかった。
奈良県警に脅迫メール送付と同じ日、別の被害も
今年3月、兵庫県警は泉氏の…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル