都心の繁華街でネズミの目撃や苦情が相次いでいる。背景の一つに、5月の新型コロナ5類移行で、飲食店の営業が通常に戻ったことがあるようだ。衛生面での問題や、街のイメージダウンにもつながりかねず、自治体や商店街が対策に本腰を入れている。
10月下旬の夜、記者が中央区銀座8丁目を歩いていると、飲食店の前に置かれたゴミ袋をあさっていたネズミが1匹、歩道をフラフラと横切ろうとし、突然力尽きた。周辺では最近ネズミが多数目撃されていた。どうやら、駆除業者がまいた毒餌(どくえさ)を食べたようだ。
銀座の商店街や町会・業界団体などを束ねる「全銀座会」は、街の高級なイメージを損なわないよう、ネズミの出現に神経をとがらせる。
駆除と調査に2400万円 コロナ禍で逆戻り
もともと対策に乗り出したのは5年前。深夜に大量のネズミを見たとの目撃情報が多く寄せられるようになり、最初は2町会で駆除を始めた。2018年10月、築地市場の移転作業に伴い、東京都が市場に生息する約8千匹を駆除すると発表。近くの銀座でも苦情が増えた。同会も23町会に拡大し、19年9月から1年間、2400万円(中央区が4分の3を助成)をかけ、大規模な駆除とゴミ出し調査を実施した。
同会環境安全委員会によると…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル