派遣として働く理系の社員たちに、キャリアアップにつながる経験を積んでもらおう。三重県四日市市で開かれた「サイエンス教室」は、子どもたちに理科の楽しさを伝えるとともに、こんな効果もねらっている。
「緑色と黄色で、四つ葉のクローバーの模様ができた」
「黒色を水でにじませたら、ピンク色になったよ」
12日に同市のこども子育て交流プラザで開かれたサイエンス教室。丸く切ったコーヒーフィルターを折り、水性ペンで色をつけて水でにじませることで、インクの色素が分離する「ペーパークロマトグラフィー」の実験をした小学生たちは歓声を上げた。
「黒色は、たくさんの色が混ざっていて、その中でも水に溶けやすいピンク色が早く流れ出したからだよ」。講師を務める「WDBエウレカ社」(本社・東京)の社員が、原理を説明した。
同社は、理系の新卒を正社員として雇用し、メーカーの研究・実験職場に派遣している。この日は、四日市周辺のメーカーに派遣されている社員4人が講師を務めた。
サイエンス教室は、子どもの「理科離れ」を無くしたいと、2008年から関東や関西、東海地方で開いてきた。会場周辺に就業する社員から希望を募り、講師を任せている。
「幼児もいれば小学6年生もいて…」気を使うポイントは
なぜ、派遣社員が講師を務めているのか。
サイエンス教室の開催を取り…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル