琵琶湖の水位が27日、マイナス65センチまで低下し、滋賀県は2年ぶりに「水位低下連絡調整会議」を設置した。漁業や生態系への影響などの調査に乗り出す。県によると、この時期の平年値より26センチ低く、水位の低下が続けば大阪や京都などの下流域で取水制限になる恐れもあるという。
琵琶湖の水位は、国土交通省近畿地方整備局琵琶湖河川事務所(大津市)が、下流の水需要などを考慮しながら、瀬田川洗堰(あらいぜき)を操作して調節している。
最低でも毎秒15立方メートルの放流を続けており、雨が降らなければ1日でおよそ1センチ低下する。県によると、この時期の過去30年間の平均値はマイナス39センチ。
彦根地方気象台によると、今年は9、10月に台風の接近がなかった。彦根市の9月の降水量は60・0ミリ(平年値167・7ミリ)、10月は79・0ミリ(同140・7ミリ)にとどまった。担当者は「高気圧に覆われて晴れの日が多く、9月の記録的猛暑も影響し、まとまった雨が降らなかった」と説明する。
マイナス65センチを記録した27日、県は水位低下連絡調整会議を開いた。議長の三和啓司・土木交通部長は「影響の把握に努め、琵琶湖の水を大切に使っていただくよう、発信していただきたい」と出席者に指示を出した。近く漁業や農業への影響調査を始める。
会議の設置はマイナス69セ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル