台風19号による記録的大雨の影響で、南足柄市矢倉沢と箱根町仙石原を結ぶ県道として整備中の「南箱道路」(通称、全長10・9キロ)が広範囲で大規模な被害を受けていたことが24日、分かった。山腹崩壊や道路崩落などが相次いでいるが、県は被害の全容を把握できていない状況。来年3月の開通予定がずれ込む可能性もあるという。
県道路整備課によると、少なくとも4カ所で特に大きな被害があった。
南足柄市域では、2カ所で道路脇の山腹が崩壊。うち1カ所は約50メートルにわたり山腹が崩れ、のり面に張られていた高さ約7・5メートルの落石防護網が大きく損傷した。残る1カ所は道路を完全にふさぐ形で崩壊しており、被害の詳細は分かっていない。別の場所では道路が高さ約7メートル、延長10メートルにわたり、えぐられるように崩壊している。
箱根町域では、道路脇の沢から大量の水が流れ、路側のL型側溝工が延長95メートルにわたり流出した。
南箱道路は、県西部の地域活性化を図る新たな道路ネットワークとして林道を改修。2013年度に事業に着手し、東京五輪を見据えて20年3月の開通を目指している。
同課は「他にも被害箇所が多くあり、まだ全容を把握できていない。一日も早く整備していきたいが、工程をよく精査した上で今後のスケジュールを示していく」と話している。
神奈川新聞社
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