囲碁の藤沢里菜女流四冠(21)が24日、第45期名人戦挑戦者決定リーグ戦(朝日新聞社主催)の出場をかけた最終予選準決勝で、中野泰宏九段(42)に269手で黒番中押し勝ちし、女性初のリーグ入りまであと1勝に迫った。決勝の相手は若手の強豪、一力遼八段(22)。来月18日に東京で打たれる。
国内のプロ棋士435人が参加する名人戦予選で6連勝し、女性では20年ぶりに最終予選に進出。そこからさらに2連勝して決勝に進出した。女性の最終予選の決勝進出者は、名人、棋聖、本因坊戦の三大リーグを通しても、2011年棋聖戦の鈴木歩(あゆみ)七段(36)以来2人目。鈴木は決勝で敗れてリーグ入りはならなかった。
芝野虎丸名人(19)への挑戦権を争う名人戦リーグの枠は9人。リーグの座は一流棋士の証しとされる「黄金のイス」と呼ばれ、張栩(ちょうう)前名人(39)と、井山裕太四冠(30)ら前期リーグ成績上位者5人がシードされ、残る3枠を予選で争う。
女性初のリーグ入りをめざす藤沢は「あと1勝という実感はない。決勝の相手の一力さんは、修業時代に同じ道場で打っていて、ほとんど勝てませんでした。今度は自分の力を出し切ってがんばりたい」と話した。(大出公二)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル