国内の製造業が9日までに年始の稼働を本格化させ、能登半島地震で被災した地域でも工場再開が手探りで進んでいる。なんとか一部再開にこぎ着けた企業がある半面、設備の修復などに時間がかかる企業もある。地域経済に与える影響の全容は見通せない。
東芝は9日、石川県能美市のパワー半導体工場で、生産ラインの稼働を一部で再開した。まだ、排気用の配管修理や、製造装置内部の石英ガラスなど壊れた部品交換などがあり、全面再開のめどは立たない。広報担当者は「サプライヤーの状況も確認中だ」と話した。
富山市に工場を置く半導体製造装置メーカーのKOKUSAI ELECTRICも9日、一部で工場の稼働を再開した。4日の稼働予定が崩れた天井や配管の補修で遅れ、全面再開は今月中旬を見込む。
一方、パワー半導体製造のサンケン電気(埼玉県新座市)は、石川県能登地方の3工場がすべて停止中だ。2工場は設備の修復が必要で、志賀町の1工場は停電で被害実態が把握できていない。3工場とも建物に大きな問題はないとみられる。
本社などから復旧支援チームを派遣しており、「早期の生産再開に努める」としている。
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル