沖縄県の対話を望む声をかえりみず、政府は辺野古の新たな区域で工事を強行した。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設計画は、知事の権限を奪う異例の「代執行」から2週間たらずで重大局面を迎えた。政府の前のめりな姿勢に憤りの声が広がっている。
「一方的な文書の送付ばかり。民意を軽視」
「畳みかけるように工事を進めることで、(沖縄に)諦め感を醸し出そうという考えであれば大きな間違いだ」
沖縄県の玉城デニー知事は10日夕、記者団に憤りをあらわにした。知事選や県民投票で示された埋め立て反対の民意が揺らぐことはない、とも強調した。
玉城氏は、昨年9月に就任した木原稔防衛相らが「地元への丁寧な説明を行う」としながら、玉城氏が希望する面会が実現していないことを問題視。「一方的な文書の送付が重ねられるばかりで知事の権限を奪う代執行に至り、工事の着手が強行された。民意を軽視している」と批判した。
県幹部によると、沖縄防衛局…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル