岡山県警で交通部長を務める50代の警視正が、昨年行われた巡査部長への昇任試験の試験問題を事前に部下の警察官に漏らした疑いがあることが、捜査関係者への取材でわかった。県警は国家公務員法(守秘義務)違反の疑いで警視正に任意で事情聴取している。県警の聴取に対し、警視正は漏洩(ろうえい)したことを認めているという。
捜査関係者によると、昇任試験は昨年の秋に実施された。警視正は問題を知りうる立場にあり、部下の警察官に事前に教えていた疑いがある。この警察官から県警に相談があったことから漏洩が発覚した。県警は国家公務員法違反容疑での立件も視野に漏洩に至った詳しい経緯について慎重に捜査している。
監察課は取材に対し「現時点ではお答えできない」とした。
県警では昨年7月、児島署の巡査部長=辞職=が勤務する駐在所に家出中の少女(当時16)を泊め、わいせつな行為をしたとして、県青少年健全育成条例違反で逮捕。その後、執行猶予付きの有罪判決を受けた。今年1月には、岡山南署から事件の証拠品の現金を盗んだなどとして、同署の巡査長が窃盗や業務上横領などの疑いで逮捕され、不祥事が続いている。(上山崎雅泰)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル