北海道のオホーツク地方に「冬本番」を告げる流氷が網走市沖に広がり、網走港から出港する流氷観光砕氷船「おーろら」がにぎわっている。
網走地方気象台は19日、陸上から肉眼で流氷が見える「流氷初日」を発表。平年より3日、昨年より14日早かった。流氷は20日には港のそばまで接近。この日はちょうど「おーろら」の運航開始日で、2015年以来9年ぶりに初日から流氷の中を航行できた。
最初の日曜日となった21日には、乗り場になっている道の駅「流氷街道網走」の駐車場に大型観光バスが並んだ。流氷は少し遠ざかったとはいえ航行圏内にあり、午前11時の便には240人が乗船。約1時間のクルージングを楽しんだ。
家族4人で乗船した川崎市の会社員岡田仁見さん(37)は「もう少し流氷があったり、動物が見られたりしたら良かったですが、とても楽しかったです」と笑顔を見せていた。
運航する道東観光開発(網走市)の担当者は「運航初日からお客様に楽しんでもらえています。うれしい限り」と話している。
気象庁が発表している海氷予想図によると、流氷は網走市以北のオホーツク海の海岸付近に散在している模様だ。28日ごろには一気に各地の沿岸に近づきそうだ。(神村正史)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル