神崎卓征
マーガリンをバターと表示するなど、不適切な原材料の表示をした菓子約40万個を製造・販売して食品表示法に違反したとして、九州農政局は6日、大分県由布市湯布院町の「鞠智(くくち)」(菊池武久社長)に対し、適正表示への是正や原因究明・分析の徹底、再発防止策の実施などを指示する行政指導をした、と発表した。
九州農政局によると、昨年6~12月に鞠智に立ち入り検査をした際、「スイートポテト」にマーガリンを使用したにもかかわらずバターと表示したものや、外国産レモンのシャーベットの原料原産地に「国産」と表示したもの、本わらびを使っていないのに「本わらびを使用した」と表示したものなど、和菓子や焼き菓子、ジャム、氷菓計50種類で不適正な表示が見つかったという。
同局は、少なくとも2022年4月から23年6月末までに不適正表示の菓子計39万8524個が販売され、このうち962個が由布市や、鞠智の加工場がある福岡県小郡市のふるさと納税の返礼品として納税者に届けられたとみている。
22年からジャムやどら焼きを返礼品としてきた由布市は6日、鞠智の商品を返礼品リストから取り下げた。担当者は「観光地で人気の菓子だったので、返礼品にした。既に税の控除を受けた人もいると思うので、どう対応するか今後検討する」と話した。小郡市も19年から返礼品としてきたが、取り下げるなどの対応をしている。(神崎卓征)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル