鵜沼照都 伊藤唯行
【青森】文化庁の「100年フード」の2023年度の認定で、県内から「十和田バラ焼き」と「黒石つゆやきそば」が選ばれた。県内の100年フードは21年度の「清水森ナンバ一升漬」、22年度の「八戸せんべい汁」に続き計4件となった。
「100年フード」は日本の多様な食文化の継承と振興を目的に、文化庁が各地で世代を超えて受け継がれてきた食文化を認定するもの。部門は伝統(江戸時代から続く郷土の料理)、近代(明治・大正に生み出された食文化)、未来(今後100年続くであろう食文化)の三つがあり、食文化の伝承に向けて取り組んでいる団体が認定団体に選ばれる。
今回認定を受けた十和田バラ焼きと黒石つゆやきそばは、ともに未来部門で、認定団体には「十和田バラ焼きゼミナール」と「黒石つゆやきそば伝紹会」がそれぞれ選ばれた。
十和田バラ焼きはこの地域で古くから食べられてきた、牛バラ肉とタマネギを甘辛いタレで味付けした料理。08年に誕生した十和田バラ焼きゼミナール(バラゼミ)が中心となり、バラ焼きを生かした地域振興に取り組んできた。ご当地グルメの祭典「B―1グランプリ」に参加し、14年には最高評価のゴールドグランプリを受賞。15年10月には地元で全国大会を開催して計33万4千人が来場した。
黒石つゆやきそばはウスターソースで炒めたやきそばに、和風だしのつゆをかけ、揚げ玉や刻みネギをトッピングしたもの。昭和30年代に市内の中学校近くにあった店が、学校帰りの生徒たちに提供したのが始まりとされる。そばのような見た目なのにソース味という意外性が人気を呼び、観光名所「中町こみせ通り」近くの人気店には全国から大勢の人が訪れている。(鵜沼照都、伊藤唯行)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル