香川県警の吉田和彦前本部長(53)が1月に自家用車を運転中、事故を起こしたにもかかわらず直ちに警察へ届け出なかったとして、道路交通法違反(事故不申告)の疑いで県警に書類送検されていたことがわかった。高松地検は2月、不起訴処分とした。
県警監察課によると、吉田氏は県警本部長だった1月20日午前10時55分ごろ、新型コロナワクチンの接種会場へ自家用車で向かう途中、高松市内の民家の塀と左のサイドミラーを接触させる事故を起こしたが、その場で届け出ず、5日後に事故を申告した。
県警は2月2日に高松地検に書類送検。地検は14日に不起訴処分とした。地検は処分の理由を明らかにしていない。
吉田氏は2023年3月24日付で県警本部長に着任。今年3月29日付で警察大学校サイバーセキュリティ対策研究・研修センター所長に異動している。
吉田氏は「傷は軽微で届け出の必要はないと思ってしまったが、その後、届け出るべきだと思った」とし、申告後に傷を付けた住宅の住民に謝罪したという。
県警は「本部長という職にあった者としてあるまじき行為であり、県民のみなさまの信頼を裏切ったことに対して深くおわび申し上げます」とのコメントを発表した。(土居恭子)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル