憲法9条の改憲に反対する自治体の首長らが17日、「全国首長九条の会」を結成し、東京都内で集会を開いた。改憲発議に反対する取り組みや改憲反対の署名運動を進め、全国にある7千を超える九条の会とも連携するという。
会には現職や元職の首長131人が賛同しているといい、共同代表には松下玲子・東京都武蔵野市長や武村正義・元滋賀県知事、井原勝介・前山口県岩国市長ら8人が就任した。
集会には支援者も含め約250人が参加。千田謙蔵・元秋田県横手市長は「戦争を知らない若い人が増え、国会議員にもなっている。戦争を知っている私たちが声を上げよう」と話した。「自衛官募集業務の強要は、国と地方は対等・協力の関係にある地方分権の原則を踏み外した判断」「沖縄・辺野古の米軍基地建設も憲法と地方自治をないがしろにしている」といった指摘もあった。
安倍晋三首相は9条について、戦争放棄や戦力不保持を定めた項目はそのままにし、自衛隊の存在を明記する項目を追加することを提案している。こうした改憲をしても自衛隊の任務や権限に変更が生じることはなく、国民投票で否決されても自衛隊は合憲だと説明する。(西村奈緒美)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル