特定危険指定暴力団工藤会(北九州市)が関与したとされる市民襲撃4事件で、殺人などの罪に問われた同会トップで総裁の野村悟被告(73)とナンバー2で会長の田上不美夫被告(63)の第7回公判が25日、福岡地裁(足立勉裁判長)であった。検察側証人として、1998年2月に射殺された元漁協組合長の知人男性2人が出廷。元組合長が飲食店で野村被告と居合わせた際、不快感を示して無視した様子を証言した。
2人は、会社社長とその部下。仕事で知り合った元組合長と何度か一緒に飲食した。証言によると、92~93年、3人で訪れた北九州市小倉北区の飲食店に、野村被告と組員らしき男6~7人も来店。元組合長は「野村が来ている。気分が悪い」と険しい表情で話し、すぐに店を出た。
店外まで追い掛けてきた1人が「帰らんでいいやないですか。あいさつくらいしてくださいよ」と求めたが、「元組合長は黙って無視した」と証言した。
事件数日前に3人で会った際には、元組合長が「組の者がわきまえを知らない。小倉にいるのも疲れたので離れたい」とこぼしたという。証言中、弁護側が「伝聞や推測に基づく」と異議を何度も申し立てたが、多くは棄却された。
西日本新聞社
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