九州電力玄海原発が立地する佐賀県玄海町の脇山伸太郎町長(63)が、福井県敦賀市の建設会社「塩浜工業」から、2018年7月の町長選初当選直後に現金を受け取っていたことを朝日新聞の取材に明らかにした。脇山町長は昨年12月中旬に返金したと説明している。塩浜工業は朝日新聞の取材に「現時点では確認できない」としつつも「町長になられたということであいさつだったと会社として解釈している」と答えた。
脇山町長によると、現金は「100万円ぐらいの厚みがあった」という。
町長選の投開票日は18年7月29日だった。脇山町長によると、この数日後に同社の関係者とみられる人物が自宅を訪れ、布で覆われた包みを「お祝いです」と言って置いていった。脇山町長は塩浜工業の社員らとの面識はないという。
親類などからもらったお祝いと一緒に金庫に保管していたが、数カ月後に包みを開けてみると、のし袋に現金が入っていた。金額は数えてはいないという。返金については「返したいと思っていたが、町長になって忙しく、福井県は遠いので返しに行けなかった。同社を知る知人がいたので返金した。こんなに遅くなって返して申し訳ない」と説明した。塩浜工業については「名前も聞いたことがない。心当たりもなく、私としては迷惑だ」と語った。
塩浜工業敦賀本社の担当者は朝日新聞の電話取材に応じ「誰がいつ行ったのかはわからない。担当の専務が亡くなっており、詳細が整理できていない。ただ道義的に町長にご迷惑をかけていることを申し訳なく思っている」と答えた。玄海原発については「30~40年前に一度工事に入ったことがある」と話した。
脇山町長は01年に町議選に初…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル