近鉄が3月14日から近鉄名古屋―大阪難波間で運行を始める新型特急「ひのとり」の報道関係者向け試乗会が5日にあった。赤い流線形デザインで力強さと華やかさを表現し、座席の快適性を高めたのが特徴という。
近鉄名古屋(名古屋市)―伊勢若松(三重県鈴鹿市)間を走行した。国内で初めて全席に「バックシェル型」座席を導入。リクライニング時に座席が前にスライドし、後ろの客が窮屈にならない。座席の前後の間隔は「レギュラー車両」でも新幹線のグリーン車並みという。先頭と最後部の「プレミアム車両」は3列シートで、床を高くして眺望が楽しめる。空気清浄機を全車に設けた。
近鉄名古屋―大阪難波間を平均2時間5分で結ぶ。運賃と特急料金に加え、100~900円の特別料金がかかる。同社によると、名阪特急の輸送人員は1990年のピーク時から約3割減った。新幹線にない「くつろぎ」を売りに利用者を呼び込む狙いだ。
近鉄の湖東幸弘・企画統括部副統括部長は「ゆったりとした居住空間で、それぞれの過ごし方をしてほしい。難波直結なので名古屋からは京セラドームやユニバーサル・スタジオ・ジャパンなどへ行くのに非常に便利。ぜひお乗り頂きたい」と話した。(田中恭太)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル