米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設計画をめぐる県民投票から24日で1年。県民投票では、名護市辺野古の埋め立てに「反対」が7割を占めた。当時実施に向けて動いた若者たちはいま、何を思うのか。
京都市の京都精華大学1年橋本思織(しおり)さん(19)は今月上旬、フェイスブックをさかのぼって見て、はっとした。沖縄に住んでいた1年前に関わった「辺野古を考えるU17・わたし達の県民投票」の記録だった。「あれからもう1年がたったんだ」
那覇市のフリースクールに通っていた時、17歳以下にも意思表示してもらおうと、同級生とシール投票を企画。4日間で18歳以上を含む327人が「投票」し、賛成24票、反対278票、「どちらでもない」が25票だった。「若い世代もきちんと考えている」と実感した。
拡大する進学した京都の大学でも県民投票や沖縄のことを伝えていきたいと話す橋本思織さん=2020年2月6日午後5時30分、京都市、伊藤和行撮影
東京出身。中学2年の時に甲状腺が腫れ、東京電力福島第一原発事故の影響ではないかと疑い、家族と沖縄へ引っ越した。原発再稼働を進める政府に異議を唱えたいのに、選挙権がなく悔しい思いをしてきた。県民投票でも意思を示したい17歳以下がいるはずと思った。
いまは寮生活をしながら歴史やアートを学ぶ。「京都でも県民投票のことを伝えていこう」と考えていたが、同級生は「何だっけ?」という反応がほとんど。「盛り上がったのは沖縄だけ?」と落ち込んだ。
県民投票後も工事を続ける政府…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル