大分県は20日、大分市の国立病院機構大分医療センターに勤務する医師ら男女4人と、元患者1人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。センターには、19日に感染が判明した同県臼杵市の60代夫婦が入院していた。県内の感染者は計8人で、うちセンターに絡む感染者は7人。県は院内感染の可能性が高いとみており、同じ場所で感染者が5人以上いる感染者の集団「クラスター」が発生したとみて同日、厚生労働省にクラスター対策班の派遣を要請した。クラスターの確認は九州で初めて。
県によると、新たに感染が確認されたのは20代の女性看護師、20代の女性医師、30代の女性医療従事者、30代の男性医師、80代の元男性患者=いずれも大分市在住。20日のPCR検査で陽性が判明した。医師ら4人の症状は軽く、元患者は肺炎を患っているが重症ではないという。
夫婦のうち夫は発症前の2~7日、持病の検査で同センターに入院。妻は発症後に臼杵市内の医療機関で間質性肺炎と診断され、センターに16~19日入院した。医師ら4人が夫婦を担当したかは不明。勤務実態や発症前の渡航歴なども調査できていない。元患者は2月24日から今月12日までセンターに入院した。
県はセンターの医師ら38人を妻の濃厚接触者と捉え、19~20日にPCR検査を実施。センターの他の医師ら計29人も20日に検査し、5人を除く62人は陰性だった。5人のうち、男性医師と元患者は妻の濃厚接触者ではないとし、夫との接触は不明。男性医師ら5人の濃厚接触者は今後調べ、順次PCR検査を行う。 (岩谷瞬)
西日本新聞社
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