3月、80歳の女性から現金100万円を騙し取ったとして30歳の男が逮捕された事件で、3日、逮捕に貢献した夫婦に愛知県警から表彰状が送られました。
愛知県警津島署から表彰状が送られたのは、愛西市に住む50代の夫婦です。
3月24日午後2時ごろ、愛西市須依町をドライブ中信号待ちで停車していた夫婦の車…。その時、運転していた夫の目に入ってきたのは、コンビニの駐車場で高齢女性が若い男に封筒を渡す姿でした。
しきりに頭を下げる女性、一方の若い男はサイズの合っていない大きめのスーツを身に着けていたといいます。
そこで不審に思った夫が車から叫びました。
夫:「お前詐欺だろ!」
信号が変わったため、夫婦は一旦はその場を離れましたが、その後再び近くの駅で男を発見。車を止めて、夫が「詐欺だろ!」と男に詰め寄りました。
さらにカバンなどの中を見せるよう要求すると、ジャケットの内ポケットから封筒が一つ出てきました。その中には現金100万円が…。男は「自分のものだ」と反論したといいますが、現金の受け渡しを夫婦が見ていたことなどから、駆け付けた警察官が男を緊急逮捕しました。
警察によりますと、男は住居・職業不詳の30歳で、他の男と共謀し、愛西市の80歳の女性に孫を名乗って電話をかけ「蓄膿症になってしまって病院へ行ったがカバンをなくした。今日中に仕事でお金が必要」などと話したということです。
男はその後、孫の知人になりすまして、女性から現金100万円を騙し取ったとして詐欺の疑いがもたれています。
調べに対し、男は「知りません」と容疑を否認しているということです。
逮捕に貢献した夫婦の夫は「おばあさんが一生懸命貯めたお金を持っていくなんて許せなかった」と当時の心境を語りました。
愛知県警津島署の森秀章署長は、「様子を見ただけで詐欺に気づくとは、なかなかないケース」と夫婦に感謝を伝えました。
愛知県では今年に入ってから特殊詐欺がこれまでに98件発生していて、およそ2億8千万円の被害が出ているということで、県警は引き続き警戒を呼びかけています。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース