ライブハウスやダンスクラブが苦境を強いられている。新型コロナウイルス感染拡大の影響で客足が遠のき、休業要請も相次ぐ中、閉業を決めた店も出てきた。文化の発信地を守ろうと、ドリンクチケットの前売りやライブ配信、クラウドファンディングなど様々な支援の動きも出ている。
「耐えても耐えても……」
「諸般の事情により、閉店する運びとなりました」。大阪・なんばの「ライブスペース音(オン)」は11日、5月30日で閉店するとSNSで告知した。店長の男性(47)は「すべては新型コロナのせい。耐えても耐えても先が見えない」と吐露する。
2014年に開業した、定員約30人の小さなライブハウス。平日は誰でも飛び入りで歌ったり演奏したりでき、週末はイベントや貸し切りで営業した。地元の音楽ファンに愛され、週末の予定は半年先まで埋まっていた。
2月末、大阪市内のライブハウスでクラスター(感染者集団)が発覚してから、状況は刻々と変わった。消毒や常時換気などの対策を徹底し、4月初旬からは平日の営業をとりやめた。なんとか店を続けようと模索したが「事態の悪化するスピードが早すぎて、追いつけなかった」。休業して国や府からの支援を待つ体力もなく、「最後まで耐えて再起不能になるよりは」と見極め閉店を決めた。
今月1日から休業している堺市…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル