「外国人への生活保護の支給を廃止します」。そうした公約を掲げる政治家が選挙に出て一定の支持を得ています。時代の言論状況を見つめるシリーズの3回目です。
韓国から南へ約50キロの日本海に浮かぶ島、対馬(長崎県対馬市)。2月末、街の真ん中に「国境守(くにさかいもり)」と書かれたポスターと日本国旗が掲げられた。
市長選に立候補した荒巻靖彦氏(55)が支援者ら12人に囲まれ、マイクを握る。「外国人に土地は売らせない」「市長の権限をフル活用し、韓国民団を締め上げます」。支援者の演説では「武漢熱、新型コロナウイルスの対処は十分でしょうか。決断するリーダーを選んで頂きたい」といった言葉も出た。
拡大する対馬市長選で最後の訴えをする荒巻靖彦氏(中央)と支援者ら=2020年2月29日、長崎県対馬市、玉置太郎撮影
荒巻氏は大阪で飲食店を営みながら、京都の朝鮮学校に対するヘイトスピーチに加わるなどしてきた。選挙では、「在日特権を許さない市民の会」の元会長、桜井誠氏が立ち上げた日本第一党から推薦を受けた。
主な訴えは、国の交付金が得ら…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル